薬浴(メディカルシャンプー)について
薬浴(メディカルシャンプー)とは、皮膚病の治療や予防等のために獣医師の管理のもとおこなわれるシャンプーのことで、美容目的のトリミングとは異なります。
皮膚病の子はもちろんですが、シャンプーを怠ると皮脂が蓄積されます。皮脂の酸化物や皮脂を餌にする真菌の過剰繁殖は新たな皮膚炎をもたらします。
また伸びすぎた顔の毛は眼の病気の原因になりますし、耳毛の密生は外耳炎の原因になります。伸びすぎた足裏の毛は転倒を、伸びすぎた爪はけがや指の関節異常につながります。貯まりすぎた肛門腺は炎症や破裂の恐れがあります。フエルト状の酷い毛玉により皮膚病にもなります。定期的なシャンプーやカットは上記の皮膚系疾患トラブルの予防には不可欠です。
皮膚病の子に限らず、様々な理由で自宅でのシャンプーが難しい子も、愛玩動物看護士が皮膚や全体の状態を観察しながらシャンプーをおこないます。皮膚の状態はそれぞれです。薬用シャンプーや医薬品シャンプーを含めその子にあったシャンプーを選んで使用します。必要による保湿剤も使用します。
薬浴では獣医師や愛玩動物看護師が全身はもちろんのこと耳の穴から爪や肛門までのチェックが可能です。飼い主さんも気づかない異常を早期に発見できるメリットもあります。
薬浴は完全予約制です。初めての方は、当院で診察を受けた後ご予約ください。
1年以内に混合ワクチンを実施されている子が対象です。ワクチンアレルギーなどによりやむを得ず混合ワクチンを接種できない子はご相談ください。
薬浴基本コースには、爪切り・耳掃除(必要により点耳)・肛門腺しぼり・点眼が含まれています。特殊シャンプーなどを使用する際には追加料金が発生致します。
外耳道炎・肛門腺炎などの治療が必要と判断された場合は、別途治療費が必要となります。
皮膚に症状がある場合、獣医師の判断によりペット保険が適応になる場合があります。
手術時間帯で実施することと本人の負担を考え、美容目的のカットなどはお受けできません。